同い年の少し遠い知り合いが結婚していた。4年制の大学に進学した人間は、どちらもが卒業するまで結婚しないと思っていた。とんだ偏見だった。小学校の頃の友達なんてもう誰1人として繋がっていなくて、中学の友人は即ち高校の友人で、即ち99%が4年制大学に進学(1%は消息不明)だったから、同級生が結婚なんてあっても2年くらい先の話だと思っていた。

わたしが京都を出る前、わざわざわたしを呼び出して「俺、そろそろ彼女と結婚するんだよね」と報告してきた顔の綺麗な小学校教師には子供が産まれていた。記憶が確かなら、4つ上の気のいいお兄さんだった。

一次情報が入ってくる距離の人間がみんな浪人・留年・院進でまだまだ学生なだけで、高校の同期だってほとんどは春から社会人らしい。あんな頭の回転が遅いやつらが、と思う人たちもいるけど、そういう人たちが束になって必死に動かしているのが社会らしい。

わたしはもっと、自分のことを好きな人間の話とか、鯛のお刺身が半額で買えた話とか、ゼミの先生がクソな話とか、おいしいコンビニスイーツとか、そういう話ばかり聞いていたいし、していたい。ライフステージに合った話なんかくそくらえです。何年後かに所帯染みてママ友の悪口とか言ってるわたしを見たら殺してください。